被災地から生まれた備蓄食「LIFE STOCK」
自治体・教育機関・大学病院などの医療機関にも数多く導入され、100万個(累計1,394件)の導入実績がある防災備蓄ゼリー「LIFE STOCK」
コドモンストアでも発売以来施設の皆様に大変ご好評いただいております。今回はそんな「LIFE STOCK」開発会社のワンテーブル社の思い、行政、保育の立場で震災を経験した現場の声をご紹介いたします。
極限状態の中で 改めて感じた「命の重み」
株式会社ワンテーブル 代表取締役社長 島田昌幸
大學在学中に教育ベンチャーを創業。震災2日目からは仲間たちと共に炊き出しプロジェクトを展開。2016年、ワンテーブルを設立。総務省 地域力創造アドバイザー/災害食 ISO 委員会 及び 災害食 ISO 分科会 委員/ 防災ISO概念委員・SC防災国際規格関連委員/多賀城市震災復興検討委員などを務める。
あの震災が教えてくれたこと
2011年3月11日の東日本大震災。発災当時、仙台市内にいた私は、住まいのある名取市にすぐに向かいました。携帯電話がつながらない。停電による交通麻痺...。不安ばかりが募る中、どうにか自宅に帰りましたが、家族の姿はありませんでした。
私の家族は山あいの避難所に逃げていて、難を逃れましたが、そのすぐ眼下ではヘリコプターが水にぷ かぷかと浮かび、一言では言い表せないような光景が広がっていました。そこから学んだのは、命は何にも代えられないほどに大切だということでした。
7年の歳月をかけて開発したみんなが食べられる備蓄食
支援のために避難所に伺うと、いろいろな問題点が見えてきました。避難してきている人の中には、赤ちゃんや高齢の方もたくさんいました。しかしながら、当時の備蓄食というのは、乾パンやアルファ米といった食糧ばかり。歯が丈夫ではないと乾パンは食べられませんし、水が十分にない環境で口の中の水分を奪われるような食べ物を食べることが難しい場合も。また、アレルギー疾患があり食べられるものがないなどの問題もありました。子ども・高齢者・要配慮者に対する備蓄が極めて不十分でした。
水がなくても、十分に栄養が取れる備蓄食を作るしかない。あの時の私を突き動かしたのは、極限状態の中で感じた「命の重み」でした。
「LIFE STOCK」の開発には7年の歳月がかかりました。電気ガス水道がなくても、年齢を問わず、みんなが食べられるもの。そして何より、消味期限5年半という長期保存を実現することができました。
私たち株式会社ワンテーブルは、「防災ソリューション」を提供する会社です。「LIFE STOCK」は、そのシンボルのような存在。現在、行政機関、民間の 企業や保育所、学校、病院などで防災備蓄食としてご利用いただいています。(累計1,394件の導入実績)
すべての人の「命」のために。「LIFE STOCK」はこれからも進化を続けてまいります。
<災害の現場から>
行政、保育の立場で震災を経験した方々による「現場の声」
“最初の3日”の命は、何が何でも自分で守らなくてはいけない
元多賀城市副市長 鈴木 明広 さん
多賀城市副市長を3期12年務めた後、退官。震災の復旧復興の陣頭指揮を執った経験を活かし、防災備蓄のアドバイスを行っている。
「長く大きな揺れの後での津波の襲来。多賀城市は面積の三分の一が浸水し、すぐに避難所が設置され、市民のみなさんが続々と避難をしてきました。その数は12000人。ところが、市で持っていた備蓄食料は、乾パンやアルファ米など8000人分しかなくて。震災の翌日は1枚の食パンを4つに切って、分けて食べたんですよ。
東日本大震災のような大規模災害の場合は道もふさがれて、警察や消防もすぐには出動できません。頼りの自衛隊も、十分な人員が派遣されてくるのは3日目なんです。電気もガスも水道も何もない中で、3日間は、自分でどうにか生き延びなければならない。これが、私が震災から学んだ教訓です。最初の3日間の命”をつなぐために、ぜひ活用していただきたいですね」
震災時の反省点から 備蓄食料は LIFE STÖCKに
ペンギンインターナショナルスクール 園長 横田 智史さん
教育者としてのキャリアのスタートは、養護学校(現:特別 支援学校) 高等部での体育教師。赴任先の養護学校で、子どもたちの純粋さに触れ、幼児教育の道へ。
「震災当時、園では懐中電灯のほか、お菓子と飲み物という備蓄しかありませんでした。発災当時、津波は園の1km手前で止まり、被災は免れました。しかしながら、園児の保護者がすぐには迎えに来ることができず、翌日まで泊まりで預かったお子さんもいましたね。どこの保育園もそうだったと思いますが、備蓄食料は保管する面積が必要で、何十人分も置いておけないというのが実情でした。その反省点を踏まえ、ペンギンインターナショナルスクールでは、LIFE STOCKを備蓄しています。全員に渡るような量を確保でき、食に対する不安がなくなりました」
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