実践施設に聞いた「コーナー保育」の環境づくり
子どもが自分の興味・関心に応じて遊びの環境を選べる「コーナー保育」は、子どもの主体性や創造性を伸ばすことにつながると注目されています。
取り入れる施設も増えている半面、「コーナーの作り方に不安がある」という声もお聞きします。
そこで今回は、「コーナー保育」を取り入れている施設を訪問!
コーナー保育の環境づくりについてお話をうかがいました。
コーナー保育とは
興味・関心に応じて子どもたち自身で選べるように、複数のコーナーを設置し安心・集中して遊べるように棚や敷物で空間を分けるのが基本。
スペースを有効活用!コーナーをカンタンに拡大・縮小できる工夫を拝見!
Case1:学校法人 東村山町田学園 天王森保育園 (東京都 東村山市)
天王森保育園でコーナー保育に使っているスペースは、午睡時にふとんを敷くスペースでもあります。
そのため、コーナーは常設ではなく、毎日移動させなければいけません。
もちろん固定家具を使うのも難しい環境です。
そこで、取り入れたのはカンタンに移動できる背の低い木製の棚とジョイントマットです。
● コーナー保育による子どもたちの変化
「敷物や家具で仕切られている空間では、座って遊ぶ割合が高まったと感じています。仕切られていないと各コーナーに入ることもできてしまうので、仕切りの重要性を感じています。
ただ、一人として同じ子どもはいないし、正解というものは無いのでこれからも考えてコーナーづくりをしていかなければいけないと感じています。」(天王森保育園 松原園長)
● 空間づくりでこだわったポイント
「0、1歳児クラスでは、抗菌・消毒ができ転倒時のケガ防止ができるクッション性の高いジョイントマットを選びました。昔は大きな1枚のマットを利用していましたが、ジョイントマットを導入してから、子どもたちの流行りや興味に合わせて各コーナーのエリアをカンタンに拡大・縮小できるようになりました。」(天王森保育園 主任・鈴木先生)
各コーナーの仕切りとして使っているのは、施設の雰囲気にも合う木製の棚。高さは60cm以下のものを選び、職員からの死角を減らしています。
園児が落ち着いて物事に取り組めるように、各コーナーは落ち着いた色を使用し、おうちをイメージした雰囲気づくりを心がけました。
コーナーに合わせた雰囲気づくりの工夫を拝見!
Case2:社会福祉法人 恩賜財団 東京都同胞援護会 同援はいじま保育園 (東京都昭島市)
同援はいじま保育園ではコーナーに合わせた雰囲気をつくるため、敷物や家具の選定にもこだわっています。棚やパーテーションは可動式のものを使い、子どもたちの様子に合わせて空間を変化させているそうです。
おままごとコーナーは「い草」の敷物を用いて落ち着ける雰囲気をつくっていました。
● 空間づくりでこだわったポイント
「おままごとコーナーで使用している「い草」の置き畳は、クッション性もあり滑りにくく、落ち着く環境づくりにもなるため、施設内で重宝しています。」(同援はいじま保育園 園長)
<使われている敷物に近い商品はこちら!>
・置き畳
「絵本コーナーは子どもたちの発達段階に合わせて、今年度はオープンコーナーにしています。当初は棚などで完全に仕切っていましたが、月齢が低い子にとってはオープンな空間のほうが落ち着いて絵本の世界に入り込めるようです。」(同援はいじま保育園 園長)
このように子どもの様子に合わせて空間を変化させるため、棚やパーテーションを可動式のものにしたり、移動しやすい敷物を取り入れているのもポイントです。
コーナー保育におすすめの敷物&家具
「コーナー保育」における課題は施設それぞれです。コーナー保育の空間づくりにお悩みを抱える施設向けにコドモンストアでおすすめの敷物&家具をピックアップしました。
● 敷物
○ 子どもたちの様子や興味に合わせてコーナーの拡大・縮小ができるよう、容易に動かせるサイズ・素材がおすすめ
○ 色分けや素材を変えることで各コーナーのメリハリがつき、子どもたちが集中しやすい環境を作りやすい
● 家具
○ スペースを有効活用するため、仕切りは棚を代用すると空間をより広く使用することができます
○ 敷物同様、設置・移動が簡単に行えるものを使用するとコーナー拡大・縮小がしやすくなります
保育施設専用のコドモンストアでは、「コーナー保育」に役立つ敷物や家具などを取り扱っています。施設環境に応じたご提案も承りますので、お気軽にご相談ください!